核融合炉の仕組みに迫る

2021-01-19
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想像して見てください。もし、太陽の持つ強大なエネルギーを、発電エネルギーとして利用できるとしたら...。今、南フランスで実際に進められている「ITERプロジェクト」は、まさに、そんなSFのような話です。

このITERのプラントは、2025年に運転が開始されれば、世界最大の核融合炉となります。建設と運転に計35年が費やされ、35カ国もの国々が参加する、壮大なプロジェクト。その目的は、工業規模で利用できるほどの膨大なクリーン-エネルギーを、核融合によって生み出すことです。

プラントの中心にあるのが、トカマク炉と呼ばれる装置。ここでは核融合プロセスによって生成されたプラズマを、ドーナツ型のトロイダル磁場コイルによって閉じ込めます。使用される磁場コイルは、6階建てのビルほどの高さで、重量は1基あたり実に310トン。全部で18基もあり、これまで世に生み出された中で、最も強力な超伝導磁石です。

脱炭素エネルギーを生み出す核融合反応において、この巨大な磁場コイルはどのような役割を果たしてくれるのか。以下動画で紹介していきます。

ジョニー・ウッド

ジョニー・ウッド

ジャーナリストとして、15年以上にわたりアジア、ヨーロッパ、中東の世界各地で活動。多くの特集記事執筆のほか、数々の一流ライフスタイル誌や企業出版物を編集。

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